オリエンティア Advent Calendar

オリエンテーリングを語ろう。

世界一軽い寝袋の作り方

 みなさん1年ぶりですね。頻繁に下の名前を打ち間違えて「ゆうタオル」となってしまう宮西優太郎です。去年は1秒を削る努力をすればオリエンテーリングがうまくなった気分になれるよ、という記事を書きました。今回は1gを削るお話。どうやって登山の荷物を軽くするかを語っていきます。あまり長くなっても良くないと思うので寝袋の軽量化に絞ります。今年も走るのが大好きな人には面白くない内容かもしれません。ていうかオリエンテーリング関係ないかも?ごめんなさい。

 

 最初に荷物を軽量化するようになったきっかけを、次に僕のシュラフの変遷を書いていきます。

 

OMMに出たい

 大自然の絶景の中、超長いオリエンテーリングをして夜はキャンプ。ナヴィゲーションや走力だけではなくバディとのコミュニケーションやリスク管理も必要なレース…。

 

 これを聞いてロマンを感じませんか?

 

 

 ちょうど3年前、このOMMというイベントが初めて日本で開催されました。OMMとはOriginal Mountain Marathonの略で、イギリス発祥のアドベンチャーレースです。競技は二人ペアになって2日間に渡って開催され、簡単に言えば長いオリエンテーリングをします。1日目の夜は必ず指定地でテントを張って停滞する必要があり、1日目に早くゴールしたからといって2日目のコースに進むことはできません。ナヴィゲーションや走力に加え、悪天候 (OMMはわざと気候が不安定かつ寒い時期に開催される)やケガに対処する能力なども必要となります。そのためOMMは山の総合力を試す場として認知されています。

 僕がOMMに出たいと思ったのはこの3年前のレースの後でした。知り合いのオリエンティアたちが好成績を残しており、皆「楽しかった!」とSNSに書き込んでいました。オフィシャルカメラマンの写真 ( http://theomm.jp/?page_id=47 )を見ると日本とは思えないような草原が広がっていて、参加者は笑顔だったりつらそうな顔をしたりしていましたが皆楽しんでいました。

 

 

出るしかねぇ

 

 

 でも、OMMの長いコースでは2日間で50kmは走ります。オリエンテーリングで長い距離走っても実走15kmくらいですから、それなりの荷物を担いで山の中を50km走るなんて当時の僕には到底できませんでした。そこで、荷物の軽量化をしようと思い立ったわけです。

 

先人たちの知恵を借りる

 新しいことをするときはすごいひとの真似をするのが一番、ということでネットで検索するといろいろ出てきます。

 そのころの僕には装備を自分で作るという発想はありませんでしたし、登山の経験もそこまであるわけではなかったので、軽くて使いやすいとネットで評判のギアをこつこつと買っていきました。買いためたギアを近くの山で試し、次に北アルプス南アルプスを縦走し、十分使えることを確かめたうえで2015年秋、OMM初出場を果たしました。

 

【ここで用語解説】

ウルトラライト: 登山の荷物を軽くすること。夏の幕営であれば荷物の総重量が5~8kgくらいが目安。アメリカのハイカーであるレイ・ジャーディンが2000年頃に当時としては馬鹿みたいに軽い装備でトレイルを歩いたことが始まり。彼は自身のサイト ( http://www.rayjardine.com/index.shtml )で装備やその作り方を公開し、世界的に広まった。タープに庇のついたRay-Way tarpは彼の発明。

 幕営: テントを張って夜を越すこと。テントを張らずにシュラフやエマージェンシーシートのみで寝ることはビヴァークという。ビヴァークにつかう袋状のものをビヴァークサックまたはビヴィという。

 

 

初めてのOMM

 群馬県嬬恋村で行われたOMM。キャンプ地の標高は1000mを越えており、予想ではかなり冷え込みと予想されていました。僕のシュラフはsea to summitのSpark sp I、重さ356g (タグは切断済み)でダウン量180gの夏用シュラフです。これはsky high mountain worksのブログで紹介されており ( http://skyhighmw.blog112.fc2.com/blog-entry-1246.html )、購入に踏み切りました。シュラフは通常湿気があると保温力が急激に落ちますが、このシュラフはダウン自体に撥水加工することでこれを抑えています。さらに高品質なダウンを用い、かつ生地を薄くすることで夏用シュラフの中でもかなり軽い製品です。

 シュラフには通常対応温度が示されており、どれくらいの気温で使えるかが分かるようになっています。このときのシュラフは下限が8℃であり、この下限というのはだいたい成人男性が丸まって6時間寝ることができる最低の気温です。確かに保温着を着なければこれは僕の体感と近いのですが、北アルプスでの経験からフリースを1枚着てシュラフカバーをつければ0℃までは寝れることが分かっていました。しかし嬬恋は-5℃くらいまで下がってもおかしくありません。そこで、ある秘密兵器を用意していました。

 人の体は常に空気にさらされており、皮膚の表面からは水が蒸発しています。水が水蒸気になるとき、気化熱といって皮膚から熱を奪います。これによって汗をかくと体温が下がるわけですが、別に暑くもない時にもこれが起こっています。つまり、汗を止めればその分暖かくなる可能性があります。これを実現したのがVapor Barrier Liner (VBL)システムです。VBLシステムでは、体を透湿性のない膜で覆うことで湿度100%の状態を作ります。湿度 (相対湿度)が非常に高い状態では発汗が抑えられて暖かく感じます。

 VBLシステムでは簡単に保温できますが、デメリットもあります。それは汗で濡れることです。それと汗で臭うことです。湿度が100%であれば温度差によって必ず結露が起こるので、湿った空気が体を覆っている膜の内側で結露することで濡れます。この濡れをうまく対処することが重要です。

 以上のことから僕はこのようなスリーピングシステムを考え、作りました。

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シュラフとVBL用のシート(ライナー)とエマージェンシービヴィとマットを合わせた重量は484gでした。多くの参加者は3シーズン用のシュラフ+防水透湿のシュラフカバー+マットで1kg程度は持っていたと思うので、かなり軽量だと思います。

 実はこの装備、一度も予行演習せずにOMMに臨みました。結果、寒さは感じましたが十分寝ることができました。朝は若干氷点下になるくらいだったそうなので気温もシュラフの性能もほぼ想定通りということになります。このOMMのおかげで自分の考え方が間違っていなかったと確信できました。また僕ほど軽そうな装備の人も見つけられなかったので、この後も自信を持って軽量化を進めることができました。

 

【用語解説】

シュラフ: 寝袋をかっこよく言うとこうなる。登山用語はドイツ語由来が多い。

ダウン: 羽毛のこと。通常のダウンシュラフの中綿はダウン (羽毛)とフェザー(羽根)の割合が9:1くらいで詰められている。ここでは中綿全体をダウンと呼ぶ。

透湿性: 水蒸気を通す性質。透湿性がなければ蒸れるし、透湿性が高ければ蒸れないし結露も少ない。

エマージェンシービヴィ: アルミを蒸着しており体温を反射するシートを袋状にしたもの。入ると確かにあったかい。

 

 

ダウンシュラフの限界

 2015年のOMMでは484gのスリーピングシステムで氷点下の夜を越すことができました。さらに軽量化を進めたいところでしたが、ダウンシュラフを使う限りこの保温力を保ったままもっと軽くするのはほぼ不可能でした。なぜなら、ダウンはふわふわでまとまりがなく、必ずダウンを覆う生地(ここではシェル素材と呼ぶ)と偏りを防ぐための縫製が必要になり、これが結構な重さになるためです。シェル素材は通常ナイロンの生地を用います。ちなみにSpark Iは外側に10D(デニール)、内側に15Dのナイロンを用いています。シュラフ自体の重さが356gでダウン量が約180gですから、ダウン以外は176g。シェル素材は140gで、ジッパー+ドローコード+縫製が40gくらいと予想できます。だいたいです。

 シェル素材を薄くすれば軽くはなりますが、強度が下がるため極端に薄くすることはできません。当時一番薄いのはmont-bellのダウンハガー900シリーズで、8Dとかでした。これならシェル素材を100gくらいまで減らせそうですが、ダウンハガー900は縫製とか伸縮性とかの問題でそこまで軽くありませんでしたし、素材だけ手に入れることはできませんでした。

 ジッパーとドローコードは取り去って軽くできるかもしれませんが、40gだけです。そもそもSpark Iのジッパーは短いですし、ドローコードも簡素なものです。縫製もあるはずなので、30g軽くなればいいほうでしょう。

 より質のいいダウンを使えば保温性を保ちながらダウン量を減らすことができます。Spark Iのダウンは850FPで、当時手に入る最高品質のダウンは1000FPでした。1000FPのダウンにすればダウン量を150gくらいにはできそうです。しかし、価格の問題が大きすぎます。1000FPのダウンを150g用意しようとしたら、7~8万円くらいするんじゃないでしょうか。現在最もFPの大きいダウンを使用しているシュラフでも930FPです(おそらく)。

 以上から、お金のことは考えずにSpark Iの保温力を保ったままどこまで軽くできるのかを試算してみます。

シェル素材: 140g→100g

ダウン: 180g→150g

ジッパー+ドローコード+縫製: 40g→10g

シュラフ全体356g→260g

およそ100g軽くできることが分かりました。一般的な保温力の夏用シュラフとしては約260gが限界でしょう。しかしこれをやるのに一体いくらかかるんでしょうか…。恐ろしい。しかもそれを自作する技術も勇気もありません。どうしよう。

 

【用語解説】

デニール (D): ストッキングの薄さの指標。数値が低いほど地肌が透ける。

フィルパワー (FP): ダウンのかさ高の指標。数値が高いほど同じ重さでもより膨らむ。つまり、より暖かい。

 

 

ダウンじゃなくてもいい

 ダウンだと、100g軽量化するのが関の山だということが分かりました。でももっと飛躍的な、革新的な軽量化をしたいですよね。そのためには寒くて眠れない夜を過ごすしかないのでしょうか?

 解決策を探るため、ネットの海を、仙台の山々を徘徊していると一つのヒントに出会いました。それがFinetrackのポリゴンネスト ( https://www.finetrack.com/products/sleepingbag/polygon-nest/ )というシュラフです。これはダウンの弱点を克服するために作られたシュラフで、中綿にポリエステル製の立体的なシートを用いています。これによってダウンのような水に対する弱さや偏りを防いでいます。この製品は、スペックを見ている限りは重さ当たりの保温力はそこまで高くなさそうです。しかし、ダウンと違いシェル素材がなくても形状を保ってくれそうです。つまり中身の保温層を取り出して、前述のVBLシステムと組み合わせることで一気に軽くできるかもしれません。

 ただ、これも価格がネックでした。既に高性能なダウンシュラフを買ってしまっているのであまりお金はかけたくありません。そこで、似たものを自作してみることにしました。

 薄くて軽くて水に強くて透湿性がなく、加工しやすいもの…そうだ、ゴミ袋だ!ということでまずゴミ袋 (ポリエチレン製で厚さ0.02mm)をひたすら切って開き、自分の体がちょうど入るように袋状にしました。さらにその周りにくしゃくしゃにしてセロハンテープで張り付けていきました。結果、シュラフっぽい形にはなり保温性もそこそこありそうなものができましたが重さが350gくらいとなってしましました。ゴミ袋でできているのでVBLシステムのライナーは必要なくなりますが、約30gの軽量化にしかなりません。また圧縮性も悪く、スタッフサックに押し込んでもSpark Iの2倍くらいの大きさにしかなりませんでした。見た目でも軽そうな装備にしたいですし、大きさは重要です。もっと薄いゴミ袋を使えば重さも大きさも解決できそうな気もしますが、結構作るのも大変だったのでこの方法は諦めました。

 

小さくなる素材は何だ?

 軽くて暖かくて小さくつぶせて自分で加工しやすいもの…。そんな都合のいいものなかなかありません。基本に立ち返って、OMMのシュラフを調べてみました。

 OMMはレースを開催する一方、レースで使える道具を販売しています。OMMはレースとギア、どちらのブランドでもあるわけです。OMMのシュラフはMountain Raidシリーズ ( http://theomm.jp/?page_id=43 )で、1.0と1.6があります。どちらのシュラフもプリマロフトという化学繊維の中綿を用いており、濡れてしまっても暖かさが失われないことが特徴です。通常、化繊はダウンほど軽くコンパクトにはなりません。しかしMountain Raidはデザインや縫製を工夫することで暖かさを確保しながら中綿の量を減らし、ダウンに迫る軽量コンパクト性を獲得しています。軽いほうもモデルであるMountain Raid 1.0は重さ380gで対応温度の下限は8℃くらいです。数値だけ見るとSpark Iより劣っているようですが、実はVBLをやる場合はライナーがいらないので全体としてはほぼ同じ重量になります。(ただ、おそらくSpark Iのがあったかいです。)

 で、重要なのは化繊ということ。これならそこそこ暖かくてコンパクトにもなります。さらに自分で加工するのも容易です。しかし、これまで化繊を使わなかったのにはある理由があったからです。現在一番性能が高い(重量当たりの保温力が高い)化繊はプリマロフト (Primaloft Gold)で、濡れた時の保温性の低下も非常に低く比較的コンパクトにもなります。ただこのプリマロフトは非常に柔らかく、簡単に手でちぎれるほどです。そのため普通はたくさん縫製して偏りを防ぎます。こんな感じ(極端)↓

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http://www.patagonia.jp/ms-nano-puff-jkt/84212.html

OMMのプリマロフトを使っている製品は縫製が少ないんですが、手に取ってみると中でプリマロフトがずれる感じがします(実際偏ることはないんだろうけど…)。そのためシェル素材なしで使うとボロボロになることが予想されました。これが化繊を使わなかった理由です。

 

最軽量シュラフ

 しかしある時、Climashield Apexという化繊は比較的形態を保持してくれるらしいという情報を見つけました。Climashield Apexはプリマロフトほどの保温性はありませんがかなり保温力の高い化繊の一つです。早速アメリカのZpacksというサイト ( http://zpacks.com/ )から2.5oz/sqydのClimashield Apexを52インチ×1ヤード (130cm×90cmくらい)仕入れました。2週間ほどで到着し、触ってみると確かにぽろぽろとちぎれていくような感じはなく、まさにその時求めていた素材でした。

 この最高の素材でどんなシュラフにするか。いろいろ考えてみた結果、外側のシェル素材にSOLのエマージェンシーブランケット ( http://www.star-corp.co.jp/product/detail10124.html )を用いて袋状にしてシュラフはキルト形状、さらに内側のシェル素材は省くことで軽量化することにしました。エマージェンシーシートは輻射熱を90%以上反射するものです。キルト形状とはシュラフの背中側が開いている構造のことです。シュラフは通常背中側にも中綿が詰まっていますが、これは体重でつぶれてしまい本来の保温力を発揮できません。そこで背中側の中綿は取り除き、そこの断熱はスリーピングマットに任せてしまおうというのがキルトと呼ばれるものです。内側のシェル素材はClimashield Apexを用いることで省くことができました。それで出来上がったのがこのシュラフです。

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広げた状態の写真はめんどうだったので撮ってません。ごめんなさい。構造はこんな感じです。

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 実測152gの夏用シュラフの完成です。内訳はシェル素材が60gで中綿が90gくらいとなっています。中綿の面積当たりの重さはOMMのMountain Raid 1.0と1.6の間くらいであり、プリマロフトよりClimashield Apexのほうが若干保温性能が低いため、1.0と同等の保温性能だと思います。また大きさは写真よりもずっと圧縮できて、Spark Iよりも小さくなります。

 ジッパーやドローコード、縫製、さらには内側のシェル素材を省いていて、僕の体に合わせてぎりぎりまで小さく作ることでここまで軽くすることができています。スリーピングマットは全身用 (76g)が必要なのでそこは重くなってしまいますが、防水のエマージェンシーシートを表面に使っていてこれ以上シュラフカバーやビヴィなどの濡れ対策が必要ありません。これによってスリーピングシステム全体の重量はシュラフ152g+マット76g=228gとなり、Spark Iを使っていた時より250g以上の軽量化を果たしています。これより軽いシュラフはなかなか作れないんじゃないでしょうか。

 

OMMで性能を確かめよう

 いくら軽い道具でも実際のフィールドで使い物にならなければ意味がありません。前年よりも気温が下がると言われたOMM2016 in 信濃大町で新作シュラフの性能を検証してみました。

 2016年のOMM2日目の朝。ボトルの水は凍っていました。-3℃くらいまでは下がったでしょうか。気温が下がりきる前に寝て朝方はあまり眠れませんでしたが、なんだかんだ2~3時間は寝れたみたいです。最低限の睡眠はとれました。このシュラフの6時間寝るための下限は0℃といったところでしょう。化繊の耐久性も問題ありませんでした。152gにしては上出来です。

 

さらに軽くできるか?

 152gのシュラフ。これが限界でしょうか?技術革新が起こればさらに軽くなるでしょう。しかしそれを待っていられるほど人生長くありません。そこでどうにか軽くできないかと3つ案を考えました。

  1. 中綿を最も性能の高いプリマロフトに変更する
  2. 中綿の配置および厚さの最適化
  3. マットをイナーシャ型にして隙間をプリマロフトで埋める

 一つ目は簡単でプリマロフトを使うだけです。問題は、前述した通りプリマロフトをシェル素材なしで使うと耐久性がないということです。

 二つ目は寒さを感じやすいところにより多く中綿を入れて、そうではないところは薄くするということです。しかし、ちょっと想像しただけでもかなり手間だと思います。かなりの時間とやる気が必要ですね。

 三つ目はイナーシャというスリーピングマットを参考にしています。これです。

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http://moonlight-gear.com/?pid=34602938

スリーピングマットなのに穴が開いています。実はこの空間にシュラフ背面の中綿が入り込んでより効率的に保温する仕組みです。こんな感じでマットを切り抜いて、そこにプリマロフトを詰めれば暖かさを確保しながら軽くできる可能性があります。シュラフ自体の重さは変わりませんが、システム全体では軽くなりますね。

 今考えているのはこれくらいです。全部やったら30gくらいは軽くなるかなと思います。他にもあったら是非教えてください。

 

今年のOMM

 なんと2017年のOMMはこれまでよりも標高が高く、かなり冷え込むと予想されました。さすがに152gのシュラフでは心もとないと思い、追加の中綿を買うことにしました。Climashield Apexでもよかったのですが、プリマロフトに挑戦してみることにしました。今回はRipstop by the Roll ( https://ripstopbytheroll.com/ )というサイトで購入しました。この3oz/sqydのプリマロフト165gをシュラフの内側に入れて使用しました。152gのシュラフにさらに165gの中綿を入れるのはかなり重いと思われるかもしれませんが、プリマロフトは防寒着と兼用としているので実はそんなに重くはなってませんし、寒さで死にたくはないので必要な重さです。

 実際OMMでどうだったかというと、かなり寒かったです。シュラフに入ればそんなにひどい寒さではありませんでしたが、夜はほとんど寝ることができないまま朝を迎えてしまいました。後から聞いたんですが早朝は-10℃近くまで下がったみたいです。さすがにこのシュラフでは厳しかったです。またプリマロフトの特性なんだと思いますが、繊維同士が引き離されたり絡まったりしやすかったためシェル素材なしでは扱いにくいという印象でした。そのためシュラフの中で引っかかったりちぎれたりしてしまいました。

 

さいごに

 長くなってしまいましたが最後までお読みいただきありがとうございました。軽いシュラフを作る一助となれば幸いです。質問などあれば @iwahage へどうぞ。それでは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そろそろRun+Trailとかで特集組まれたい