公認大会とはなんぞや?
みなさま初めまして(お馴染みの人も多々いるとは思いますが:裏のアドベントカレンダー参照下さい)。
東京工業大学’97入学、現在上尾OLC会長の仁多見剛と申します。
現在はJOA公認コントローラ資格を取って活動しています。
この文章書きながら、平行して公認京葉大会(2017/12/17)のコントローラ仕事を進めています。昨日も準備会に行ってきて、大会大変だなぁ、としみじみ思っているところです。
2017/12/11の記事に入ります。
今回は「公認大会とはなんぞや?」という題目にて少し書いてみたいと思います。少し堅いお話ですがその点ご容赦いただければ幸いです。
話の前に、日本オリエンテーリング競技規則を見てみましょう。(JOAホームページにあります) http://www.orienteering.or.jp/rule/
序文の中に「競技者ならびに主催者は、本規則の解釈にあたっては、スポーツとしての公正さの保持を第一義としなければならない。」とあります。
公認大会はこの競技規則に則り、公平な条件の下で競い合える競技会、と言えます。言い換えれば、極力運の要素を排除し、不平等がないようにコントロールされた大会、とも言えます。
これだけ見ると、何から何まで規則に従った雁字搦めの大会じゃないか、と思われる人もいるかと思います。ですが、コントローラの業務の中に、「競技規則から逸脱する必要がある場合には大会コントローラが可否を判断し、事前にJOA へ報告するとともに競技者に公表しなければならない。」とあります。裏を返せば、事情があれば逸脱もあり得ます、と言うことです(全てが認められるとは限りませんが)。
つまり、一般の大会(大学クラブ主催大会)のレベルでも、十分に公認大会として成り立つ、ということです。・・・、レベルとして、地図リメイク(修正調査含む)が必要ですが、そこまで努力している大会なら十分公認を取れます。
ここまで書いてみましたが、あらためて公認大会のメリット、デメリットをおさらいしてみましょう。
<主催者のメリット>
・経験豊富なコントローラがついて確認業務についてもらえる。
今年(2017年)8月、11月のコントローラ講習会で新人が多数受験したので、若手も多数増えます。コントローラ資格は基本的に数多くの運営経験(競責、運責など)が受験に必要なので、資格持ちの人は色々運営に関して詳しいです。また、本人が分からない場合でも、先輩と相談確認し、業務に当たるので、心配ありません。
もちろん私も資格継続していますので、依頼をいただければ業務に当たります。
・記録が公認されるので、OL界外への受けがよい。
役所とか大学とか、形にこだわるところへの報告としては非常に立派なもの、と認識してもらえます。
・全日本スプリント、全日本ミドルなど、大きい大会を主催することも可能
要事前調整です。年度初めにどの大会を全日本にするか、調整があります。
ちなみに京大京女大会は全日本ミドルとなっています。
<参加者のメリット>
・E権取得の機会となる。
全日本ロング・全日本ミドル大会出場のE権獲得の機会になります。
・記録が公認されるので外部受けがよい、説明しやすい。
上に書いたのと同じです。普通の大会で優勝しました、よりも、公認大会で優勝しました、の方が外部には分かりやすいです。
<主催者のデメリット>
・クラス分けに一定の制限が生じる。
学生専用クラス(インカレセレクションなど)を設ける場合にはJOA競技委員会と事前調整が必要です:E権の関係があります。基本的には競技委員会の指示にあわせるだけです。
学生専用クラス以外は一般の公認大会として扱われます。E権も学生クラスとは別に計算されます。
公認Bなら一般大会とそれほど変わらないです(京葉大会参照)。公認Aのレベルだと少し細かいクラス分けが求められます。が、全てのコースを完全独立にする必要はないので、あまり負荷は増えないです。
<参加者側のデメリット>
・参加費が割高になりやすい(JOAへの納入金が入るため:主催者の判断で大学生以下の学生は免除とすることも可能です)
→ちなみにJOAへの納入金は、本来は一般の非公認大会でも拠出が求められています。
いかがでしょうか?
こうやってメリットデメリットを比較してみると、意外と敷居が低いことが垣間見えます。
上にも書きましたが、新年度からコントローラ資格所持者が更新され、若手を中心とした新しいメンバーが多数加わります。関東エリアだとコントローラ資格所持者が大幅に増え、身近な存在のあの人が、ということもあると思います。
今まで公認大会開くとしても、コントローラ雇うのが面倒だなぁ、という声が結構聞こえてきましたが、割と身近な人がいるようになります。
公認大会、開いてみてはいかがでしょうか。あなたのクラブの大会、公認にしてみませんか。資格所持者がバックアップいたします。
いままで公認大会にするの面倒だなあ、と思っていたそこのあなた、自分たちの開く大会じゃ無理だよなあと諦めていたそこのあなた、一度検討してみてはいかがでしょうか。やろうと思えば意外とあっさりとできるものです。
興味ある方はJOA競技委員会か、身近にいるコントローラ資格持ちの方に、一報を。事前申請(仮申請で可)が6ヶ月前締切なので(公認B,S)、少しお早めに決定と相談を。仮申請を出しておけば、本申請は3ヶ月前締切になります。
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今回京葉大会のコントローラをやっているのですが、普通のこの規模の大会とそれほど変わりはないように感じます。報告と承認が入っていますが、それだって普通の大会でも必要なことです。報告相手がコントローラ(とJOA)になるか、競技責任者になるか、の違いだけです。
細かい注意点はありますが、それだって一般大会でも求められる項目です。省略してしまうことがあるだけです。
雑談
ちなみにJOAは日本に必要でしょうか・・・?
では、JOAは現在赤字でしょうか、それとも(収益改善策により)黒字転換したでしょうか。
こんなことも考えながらコントローラとして公認大会に関わっています。
オリエンティアMLで議論したこともありましたが、結論は出ていないはずです。
もしよろしければ、皆様考えてみて下さい。
昨日の国沢氏の記事、続きがあればこの話に繋がるような気がします(たぶん)。
最後に
色々と訳あって記事4本目です。
今の自分の持っているものの一部を公開してみました。より詳しく知りたい、という方は個別にお問い合わせいただければ対応いたします。
(連絡先はここには載せられないです、申し訳ないです。知り合いのつてから探っていただければ。関東の大学生の方に知り合いが多数います。)
・コントローラ経験
・運営のテクニック
・計センが分からない/依頼したい
こんなお話は歓迎いたします。
それではどこかでまた会いましょう。どこかの大会の計センにいます。
今のところ、全日本ロング(岐阜)、全日本リレー(福井)を予定しています。