オリエンティア Advent Calendar

オリエンテーリングを語ろう。

テレインクイズとは…?

こんにちはorこんばんはorおはようございます。杏友会であざおOLCの橋本と申します。東大OLKでは36期にあたります。

皆様クリスマスイブはいかがお過ごしでしょうか。
こんな神聖な日にAdvent Calenderの記事を書く機会を与えて頂けて光栄です。

 

簡単に自己紹介をしますと、オリエンテーリングを始めたのは中学2年の時です。東海中高から東大OLKへと進み、現在はOB1年目でオフィシャルをやっています。国際大会にはAsOC2010とJWOC2012に出場させてもらいました。
その後はなんちゃってガチ勢だったので、インカレでは何度か枠落とししてしまいろくな成績を残せずに引退しました。個人戦の最高順位も10位と非常にしょっぱい…。

 

早速ですが皆さん、この画像のテレインはどこか分かりますか?

 

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真ん中の岩と西側のぐにゃっとした鞍部で一発解答できますね。答えは二ツ塚峠(東京都青梅市/東大OLK所有)です。テレインオタクの方々なら1秒で答えられますよね。簡単すぎてすみません。
一方で、こんな一部だけ見せられても分かんねえ…とお思いの方も多いと思います。
というわけで、本日はこんなマニアックな(しかし非常に面白く興奮する!)クイズについて紹介します。

 

皆さんはテレインクイズって聞いたことありますか?
東大OLK以外で行われているのは聞いたことないのですが、東大OLKの夏合宿でここ3年間行われています。
ここ3年間の出題者及び優勝者は、
2015年度:出題者:自分と竹内(東大OLK37期) 優勝者:堀田さん(トータス)
2016年度:出題者:竹内 優勝者:自分
2017年度:出題者:自分 優勝者:宮本樹(東大OLK38期)
となっています。
毎年優勝者はもちろん、各期のテレインオタク達が自分の知識を総動員して真剣に競っています!

 

それでは、具体的にどんなことをしているか見ていきましょう。
東大OLKでは、決勝を観戦してもらいつつ盛り上がるために、インカレのように予選決勝方式を採用しています。

 

予選
予選は受験生さながらにペーパーテストで行います。この成績上位者から決勝進出者を決定します。予選では先述の画像問題ではなく、決勝でも十分戦える知識を持っているかを試すために旧図名やインカレの地図名といった基本的な知識を問う問題が出題されます。

 

以下例題

・2016年度インカレミドル・リレーテレインで使われた地図名を正しく答えよ。

・通称「希望が丘」と呼ばれる、2011年度ICMRが開催されたテレインの地図名を答えよ。

・次の中で、長野県のテレインではないものを選べ。

    A:AMIGASA    B:アルプス公園    C:根の上高原   D: 駒ケ根高原

・次の中で、選択肢内のどのテレインとも隣接していないテレインを選べ。

   A:番匠峰古墳    B:塩谷田所    C:前高原    D:矢板片俣

・1992年に長野県で行われた、インカレショートの試行大会が初めて開催されたテレイン名を答えよ。

良かったら皆さんも考えてみて下さい。最後以外はやや易~標準レベルの問題です。最後は難。

 

このようなペーパー試験を乗り越え、数いるテレインオタクたちの中で激戦を勝ち抜いた上位陣が決勝に進出します。

 

決勝

ここからは出題者及び優勝者の観点から決勝での問題の傾向とその対策について書きながら、どのような問題が出題されるのかを見ていきます。今後もし参加する機会があったら是非参考にして下さい。

 

①元祖テレインクイズ
始めにお見せしたような、地図の一部を見てテレイン名を答える問題です。オーソドックスながらも、普段から地図全体をしっかり見ているかどうかが問われる一番の基本問題です。
早押し形式もあるので、今までの地図画像を瞬時に思い出す、特徴を記憶から引っ張り出してくる力も必要ですね。

 

②テレインプロフィールクイズ
俗にいう3-hintクイズです。いくつかのテレインの特徴を表す文章からテレイン名を解答します。初めのヒントで答えると4点、次のヒントで3点というようにより少ないヒントで解答すると高得点になります。
対策としては、プログラムに記載されているテレインプロフィールをしっかりと読んでおくことです。特に、インカレや全日本大会では情報が多く書かれることがあるので狙われやすいです。出題者側としても複数のヒントを用意しやすいので。

 

Ⅰ:標高約650mに位置し、「?」の北東に伸びる山塊を中心とした、国内屈指の高速走行可能テレインである。

Ⅱ:倒木、シダなどによって走行可能度が極端に落ちてしまう箇所があり、ミクロなルートチョイスに注意する必要がある。

Ⅲ:山塊の上部にはのっぺりとした緩斜面が広がっており、斜面からの変化の切り替えが難しい。

Ⅳ:AsOC、インカレ、全日本リレーで使用。

(2017)

 

③テーマ問題
よく分からないかもしれませんが、これは出題例を見ていただくと分かりやすいと思います。

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本問題のテーマは「陸上競技場」ですね。このように、あるテーマに沿った画像が出題され、そのテレイン名を答えます。各々の特徴物の形だけではなく、方角や(ヲタクになると)地図の色合いからも判断できます。


また、次のように局所的ではなくテレイン全体の概観図を把握しているかどうかを問う問題も出題されます。

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(2015)

これらは概して難易度が高いです。地図は満遍なく見ておくようにしましょう。

 

④テレイン書き出し問題
あるお題に対して適するテレイン名を制限時間内にできるだけ挙げるという、シンプルだけど数多く捻りだす力が求められる問題です。地図画像というよりは、走った(あるいは見たことのある)テレイン名をしっかり覚えているかということが問われます。
実はこのお題ってそんなに考えることができないので、気になるお題があったら色々見ておくのが対策のポイントかもしれません。何かいいお題があったら是非教えてください。

 

・「矢板○○」と名の付く地図をできるだけ多く答えよ。旧図も含めてよい。(2015)

・地図内に鉄道の駅が含まれる日本のテレインをできるだけ多く挙げよ。(2017)

 

⑤元祖テレインクイズ(応用編)
さて勝負も終盤戦。最後に待っているのは①で出題されたテレインクイズの応用編です。先ほどは地図の局所的な部分ではあったものの藪やコンタ、道などの情報が全て載っていましたが、応用編ではよりレベルアップしてコンタだけ、藪だけ、r1だけというようにさらに情報が限られた中で解答する必要があります。ここまでくるとさすがに気持ち悪いですね…(特大ブーメラン)

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(2017)

 

⑥最終問題
最終問題はこちらです。

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(2017)

 

いやいや白紙見せられても笑って思われたかもしれませんが、ご覧の通り地図枠から地図名を答える問題です。これだけでも分かる人いるんですよね…さすがにキチガイ

対策としては地図枠の色と縦or横のレイアウト、あとはOLKのロゴマークの位置が最大のヒントとなるのでそこをしっかりおさえておくところでしょうか。去年の最後の問題分からなかった…。

 

以上、簡単ではありますがテレインクイズの紹介でした!
良かったら是非自団体のレクリエーションや合宿の企画に採用してみて下さい。きっと新たな才能の持ち主が見つかる…はずです。

 

※地図画像の掲載などまずかったら連絡下さい。