オリエンティア Advent Calendar

オリエンテーリングを語ろう。

カメラを抱えてオリエンテーリングに行くこと-ファインダー越しのオリエンテーリング

こんにちは。

アドベントカレンダー9日目を担当をさせていただきます、坂 巻 朱 里と申します。

話を頂いたときに、自分が書けることはオリエンテーリングとカメラしかないなと思い、歴代アドベントカレンダーにカメラに関する記事がなさそうだったので(あったら教えてください爆速で追記します)、今日はそんなカメラにまつわる自分の経歴(?)、去年オリエンテーリングを全然していなかった理由、にも関わらず本格的に頑張ろうと思った所以なんかについて、少しお話をさせていただこうと思います。

また、「正しいオリエンテーリングの撮り方」と称して、自己流のテレインや会場の撮り方なんかも添えてあります、一部オリエンテーリングとも関係のない自分語りなので、時間がない方はそこだけ見てってください笑

拙い文章ですが、最後まで読んでいただけますと幸いです。

 

もくじ

 

 

自己紹介

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愛機たち。

手前がこしあん(CANON EOS 7D Mark II )、右がつぶあん(Canon EOS Kiss X9)

ちなみに本編で出てくる銀塩はあずき、ミラーレスはうぐいす。

本題に入る前に、誰だコイツ、となる方がほとんどかと存じますので、自己紹介をさせていただこうと思います。

現在、東大OLKの2年目で、地域クラブはときわ走林会に入っています。茨城生まれ、茨城育ち生粋の茨城っぺです。

 オーラジとかいうよくわからんネットラジオのパーソナリティもやっております。

オリエンテーリングを始めたのは大学に入ってからですが、昨年は主要大会だけ出て、普段はオリエンテーリングとは全く関係のないところで、カメラマンをしていました。

積極的に大会参加をするようになったのは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による自粛期間が明けた7月からです。

 

 

まぁこんな感じでいいかな、本題に入ろうと思います。

 

カメラマンの私がなぜオリエンテーリングをしているのか。

カメラ自体は、小学生の時に祖父に銀塩カメラ(フィルムカメラですね、写真屋さん行かないと撮った写真が見れないやつ、長野県松本市にたくさんフィルムカメラ写真屋さんがあります。菅平いったらぜひ。)をもらって、以降趣味のレベルでぼちぼち撮っています。

中学生になってお年玉で安いミラーレス一眼を買いました。そして高校生になり、初めてちゃんとしたデジタル一眼レフを手にして、当時は陸上部でマネージャーをしていたので、陸上を撮っていました。

自分の高校はバイトができなかったので、決して多いとは言えないお小遣いを数か月ためて望遠レンズを買ったりと、ギリギリの状態で写真を撮っていたので、大学生になったら、いろいろなところに行ってたくさん写真を撮りたい、「好きなことを好きなだけ」な大学生になりたい、という理想を抱くようになっていました。

そして、念願の大学生(JD!!)になり、いざ、カメラを抱えて、満を持して、サークル(学生で構成された記事の執筆や撮影を請け負う団体)に所属。アシスタントカメラマンとして、ブライダルの撮影やインディーズバンドのPV撮影などなど…の依頼を受け、カメラを引っ提げて各地を飛び回っていました。

 

その忙しい日々の中で、ふと、「あれ?私が撮りたいものってなんだったっけ?」と疑問に思ってしまいました。

 

その時の自分は、「好きだと思った風景を好きなだけ撮る」という理想の大学生カメラマンとはあまりにもかけ離れたもので、高校生の時に思い描いていた、理想とか夢とかいうものを見失っていたことに、そこに来てやっと気が付いたのでした。

というのも、その当時は、プロのカメラマンさんの近くで写真を学んで、(自分で言うのも…だが)程々に上達していた私は、毎週のように続く撮影とその報告書と執筆作業に追われ、さらに私情でごたごたしていたこともあり、疲弊しきっていました。

 

そんな中で参加した秋インカレ。日本学生最高峰の舞台で戦う、普段気さくに話しかけてくれる先輩。表彰台に登る、つい数か月前まで一緒に山中をさまよっていたはずの同期たち。テレインの中の選手には届かないとしても止まない会場の声援。いろんな色の表情。

それをみて、「撮りたい」という気持ちと、それ以上の「オリエンテーリングをもっと頑張りたい」という気持ちが生まれていました。

 

それから、少しずつ、写真の仕事を断り、山にいくようになり、春の訪れを感じるようになった2月末には、完全にオリエンテーリングの虜になっていました。

 

そのころから中国で広まりをみせていた、新型コロナウイルスは各地で猛威を振るい、あっという間にオリエンテーリングどころか、大学にすら通えない状況になりました。

 

そんな中で、筑波の祖父江くんに声をかけてもらって横国の羽田くんを含めた3人で始めたオーラジや、神戸の浴ちゃん、横市のくりももを筆頭に始まった全国同期zoomは、自分のオリエンテーリング欲を高めるものでした。

 

そして、そんなコロナウイルスが収まりをみせ、徐々にオリエンテーリングができる状況になりはじめた6月、オリエンテーリングを求め、自分の住む茨城県内の、茨城大学筑波大学やときわ走林会が主催する練習会に顔を出し、さらに沼にハマって行きました。

さらに、7月初めの霧ヶ峰ミドルでその6月の練習が生きたのか、全日本のW20のE権を獲得することができ、少し結果が付いてきたことを実感していました。

この霧ヶ峰ミドルの時、それまで、なんとなく遠ざけていたりして、オリエンテーリングには数回、必要なときしかもっていっていなかったカメラを、大会に初めて持ち込みました。

 

そこで、自分の撮りたいものを撮る、オリエンテーリングも頑張る、自分のやりたかった「好きなことを好きなだけ」が、オリエンテーリングで叶えることができるという事実に気が付きました。

 それからは、冒頭の写真に載せた、つぶあんを連れて、遠征や、大会に参加をしています。また、この間の日曜に行われたICSで運営に混ぜてもらえることになっていたので、初めて、オリエンテーリングに、そのサークルで普段使っていた仕事用カメラの、こしあんを連れていきました。さすがうちの子たちなので、オリエンテーリングでも、いい瞬間を切り取ってくれます。

 

 

いま、私のファインダーには、大好きな景色と大好きな人たちが写り続けています。

 

私は、ファインダー越しの

この景色が

OLKのみなさんや全国同期や、自大の後輩みたいに可愛がってくれる他大の先輩たちが

そしてオリエンテーリングのすべてが

心の底から大好きです。

 

 

そういえばこの間、とある方に「写真を通して広がっていく交友関係って素敵でいいな」って言われました。これは写真に限らず言えることですが、自分の好きなことで広がる交友関係ほど、素敵なものってないと思います。写真やオリエンテーリング(やオリエンテーリングの写真)を通した出会いはそれがなければなかったはずのもの、大切にしていきたいです。

 

これからも、やっと見つけた自分の理想の大学生像を目指して、オリエンテーリングはもちろん、カメラも全力で楽しんでいきたいと思っています。

 

 

実は、自分がオリエンテーリングと全く関係のないところでカメラマンをしていた話は、OLKの同期どころか、自大学の人たちにすら、曖昧な感じにしたまま、きちんと話してこなかったことです。ここで初めて知った方がほとんどだと思います。だから、この文章には、事情をきちんと話さず、ずっと役職や仕事から逃げてしまっていたことに対する謝罪の意も含めています。ごめんなさい。その分、たくさん写真を撮らせてください。

 

そんな話を‪ここでしようと思ったのは、そのサークルを、今年いっぱいで辞める決断をしたから、というのが主な理由です。

夏くらいから辞める話はしていたものの、なんとなく未練が残って、決断できずにいましたが、オリエンテーリングオリエンティアのみなさんと関わっていく中で、私の高校生の頃の理想を叶える「それ」は、もう、カメラじゃなくても大丈夫、と思うようになったからでした。

この場所で、泣く時間がないくらい忙しくて辛いことも、しんどいこともあった半面、様々な可能性を見いだせたし、写真の技術はもちろん、気が付かないで使っていた方言が直った気がしていたりなど(都会にかぶれたいので、たまに出ちゃうのは見逃してください。)、得られたものはたくさんありました。

 だから、大学生1年目で写真を撮ることを選んだことも、今回こうやって、サークル活動や仕事として写真を撮ることから距離を置くことも、何一つ、後悔はしていません。

 

 

私の大‪学生活はのこり約半分、これからは晴れてオリエン一筋の、いつか夢見たキラキラの大学生活だ‬。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正しいオリエンテーリングの撮り方

はい、ということで、ここからが本題といっても過言ではありません。

知らん人の過去の話を聞いてもなぁ、ってなり得るので、有益情報(?)も張っ付けておきます。

 

なぜこんなものが携帯に!?ってレベルの高性能カメラが搭載されたiphoneとかXperiaとかいうようなスマートフォン持ってる人多いですよね?

そのカメラ、最大限有効活用しないともったいなくないですか?

ということで、大会の宣伝に使う機会があったり、Instagramに写真を貼ったり、自分で思い出に残しておいたり、どうせならかっこいい写真が撮りたい!、(あくまでカメラマン歴数年の自己流ですが…)そんな方のための「正しいオリエンテーリングの撮り方」です。

 

(作例に上げた写真は個人的に好きというだけで採用した写真たちなので、そんなに上手いわけでもないですが、よかったらみてってね)

 

その1「地面と平行に撮ろう!

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ICLの会場内のピーク上から。すげぇ景色だった…

 この写真は地面というか、地平線ですね。

よくスマホをななめに傾けて、できるだけ多くのものを収めようと撮られた写真をよく見ます。(一概にそれが悪いとは言い切れないけど)

広角めで撮ることの多いテレインや会場の風景は、直角や平行を意識して撮るとなんとなく感じる気持ち悪さがなくなってきれいに撮れます。

ちなみに、斜めに撮りたいのであれば、45度で撮るといいですよ。

 

 

その2「奥行を意識して!

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こちらもICLから、ビジュアルを走る本庄選手(東京大学2年)

この写真、この日撮った写真で1,2を争うレベルで好きな写真です。どうしても載せたかったので、書きます。
簡単に説明をすると、手前の観戦者(東京大学1年の金子選手)、奥の走る選手(本庄選手)、さらにその奥を走る選手(京都大学2年の平岡選手)という三層があることで、本庄選手をアップ単体で写すより一気にストーリー性が生まれ、(見る人が見ると…?)面白い写真になります。

なかなかこれをオリエンテーリングの中で意識して撮るのは難しいかもしれませんが、うまくハマればすごく味のある写真になります。

 

 

その2「画面は広く使って!

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ICLいい写真撮れすぎました。ビジュアルを走る阿部選手(実践女子大学3年)

「その1の撮り方じゃ写したいものが写りきらない!」、それなら数歩後ろに下がればいいじゃない。最新のスマホは結構広角レンズが付いていたりするので、それより広く写したいならもう自分が下がるしかないわ。

またこれで撮ると、その2にも繋がることですが、周りの情景がわかるだけじゃなくて、その近くで起こっているドラマを収めることができたりします。

この写真だともし選手をアップにしてカメラで追っていたら、隣で声をかけるOLKの方々には気づけなかったですね。

 

 

その4「たまにはローアングルも!

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二ツ塚のまっくろくろすけ(って勝手に呼んでる)

これ、その2の奥行が出る撮り方のひとつで、とってもいい写真が撮れるのですが、1つだけ欠点があります。

スマホでこの方法を使って撮ろうとすると、どうしても被写体に向かって土下座(笑)することになります。明らかに異様です。だからたまに、です。

 

ちなみに土下座の良い(?)例がこちら。

 

その5「対象物を中心からずらしてみて

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全日本ロング選手権の部のラスポ

被写体は不成立となってしまったミドルW21A1位、長瀬選手(お茶の水女子大学2年)

よくみると作例ほぼこれで撮ってますね。これは自分が最もよく使う構図で、「三分割法」と呼ばれる構図です。

画面を三分割して、その上に被写体を配置するもので、簡単にできます。これを使えるだけで、かなり写真がうまく見える気がします。笑

なんかいつも日の丸構図(被写体が中央にくる構図、アー写はみんなこれね)で同じ感じの写真しか撮れないなぁ…、とか、背景ももっと魅せたいなぁ…って方に。

 

 

 

オリエンテーリングで、に限らず、普段写真を撮るときも、少し意識するだけで、ぐっと良くなります。ぜひ実践してみてください!

 

最後に

これを読んで、「あ、自分も写真を撮ってみよ」って思ったり、私のカメラに写りに来てくれたらとても嬉しいです(最重要)。

 

宣伝するほどのものでもないですが、もし興味をもってくれた方がいたら、隔週で、オリエンテーリング界のホットなニュース?(それぞれ参加した大会)を語るネットラジオ、オーラジはこちらから。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。