オリエンティア Advent Calendar

オリエンテーリングを語ろう。

オリエンテーリングという世界と出会いなぜか僕がここにいる理由

はじめまして!

40歳過ぎてオリエンテーリングという世界を知り、右も左も分からずオリエンやってますが、なぜかオリエンティア Advent Calendar 2021 7日目 を担当することとなりましたマイクと申します。(176-40-701)

高校入学以来30年弱「マイク」と呼ばれておりますが、顔が濃いだけの純日本人なのであしからず。又、文才も語彙力もありません、駄文を綴って貴重なAdvent Calendarの1日を削ることとなりますがご容赦願います。

まず、僕のような素人が、これまでエリートオリエンティアの皆さんが掲載されたような技術的なことや経験談などを書けるはずもなく、何を書こうかと途方に暮れております……が、いろいろ考えても何も出て来ないので、僕がオリエンテーリングにどう出会い、どう感じたかなどダラダラと書いてみました。

 

2021年12月現在、オリエンテーリングが楽しくて仕方ありません。

 

僕がオリエンテーリングを知るまでの経緯ですが、元々トレイルランニングを齧っていて仲間と山を走ったり、レースに出場したりとトレランメインで走ってたのが、2017年に野辺山高原で開催されたOMM JAPANに出場を決めたことがきっかけでした。

ОMMでは走力と地図読みのスキルが必要だと知り、走力はトレランやってるからなんとかなるか、でも地図読みはなぁ…と不安を抱き、地図読みを知人やネットを通して検索すると「オリエンテーリング」なるものに辿り着きました。とりあえず体験してみようと大会などを探し、僕が住む北九州市オリエンテーリング大会開催の情報を掴み即申込み、N(初心者)クラスにエントリーしたことが始まりです。

 

オリエンテーリング初体験

大会当日、緑地公園の会場に着くと運営の方々は高齢(僕の偏見)で参加者には子供達も多くアットホームな雰囲気なので「やはりレクリエーションの類なのか?」と舐めてかかり初出走時の服装は短パンTシャツにワラーチ(サンダル)スタイル、ろくに説明も聞かずスタートするも、Nクラスということで出走者も少なく、コンパスすら使わず走り切り優勝してしまう。

当時、他のクラスなどは見ておらずオリエンテーリングは簡単だと、とんだ勘違いを発症し、その年は読図力もないままOMMJAPAN2017のスコアロングに出場、当然たいしたポイントも採れず、雰囲気だけ味わい消化不良で大会を終えました。

 

オリエンティアとの遭遇

翌年もOMMに出場しようと決めていたので、またオリエンテーリングの大会にでも出て練習するかと、市内のオリエン大会に申し込む。当然オリエンを舐めてたのでクラスはBを通り越し40Aにエントリー、この時の参加者にはズタボロジャージのオッチャンや、何それ?ユニホーム?を着た色白の青年が出場してて、走っても負ける気がしねえわと余裕をかまし、スタート前にデフを貰うも何コレ状態(笑)「オレはNクラスで優勝したことあるし!」と、ペラッペラの自信を胸にいざスタート。

結果、右往左往彷徨い2時間弱でフィニッシュ、計時後に着替えようと歩いてるとジャージのオッチャンや色白青年はスッキリ着替え終えてるしどういう事?タイム掲示見ると40分~1時間前半が並ぶ後方に僕の名前...

これまた表彰式では色白青年やオッチャンが称えられてるし、式後も彼ら地図見て何やら談笑してるし、「何なんだ?オレ結構走ったよ?なぜオッチャンに負けるの?この人達なんなの?」いろんな疑問を抱き帰宅しオリエンテーリングを再検索、「トリム」「サムコンパス」「ゲイター」⁈彼等やん!こんな格好してたし手にコンパスくっついてたわ!という感じで「オリエンティア」なる未知の生命体が生息し「オリエンテーリングという未知の世界」が存在することを知る。

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初見のオリエンティア達(色白青年)

OL王子 (深〇恒さん、僕がフィニッシュする頃にはスッキリ着替えて王子のようだ)

僕の居住地近辺では年に2回くらいしかオリエン大会がなく参加人数も少ない感じなので、行けば必ず居たのよ、例のオッチャンや色白青年。そして、この青年が速いのなんの、いつも異次元のタイムで回ってるので運営の方に「彼、速すぎません?こんなのCPの位置知ってても走れませんよ」「相撲じゃ負けないけど」(僕の口癖)と愚痴をこぼしてると「深〇くんは東〇出身で元日本代表とかで走ってたからねぇ。。。。。」ですって「へぇ~そうなんですね~」平静を装い空返事、心中は、え?日本代表?東〇大学?何故そんな人がここに?言わば日本最西端のオリエン大会に居るの?まったく違う世界線の人やん!王子様やん!

こんな感じでいきなり日本オリエンテーリング界のピラミッドの頂点にいたようなエリートオリエンティアに出会ってしまい、以来、彼のことをOL王子と呼ぶようになりました。

その後も大会で彼を見かけるたびに「今日もOL王子来てるな」「やっぱ速ぇえわ」など、影から彼らの動向をこっそりチェックしTwitterでつぶやいたりしてると、これまた本物のオリエンティア(トー〇スの中の人など)に拾われちゃったりして、ちょっと調子に乗りすぎたかなと、怯えながらもストーカー的にオリエンティアの生態をSNSで調べたりで、コソコソとオリエンテーリングを楽しんでいる状態でした。

 

失 敗

しかし昨年、野沢温泉で開催されたОMM JAPAN 2020 ストレートAに出場しDay1、今考えると何でもないレッグでミスをして大幅にタイムを落とし完走。

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なぜか3番ポスト反対側の南斜面を探しまくる

幾らかオリエンテーリング大会に出走し地図を読めるようになった気でいたのですが、結果このザマ…とても悔しく、何度も地図を見返しては「なぜこれが読めなかったんだ…」と自分の非力さを嘆いていました。「もっとしっかり読めるようになりたい!」

 

目覚め (←大げさ)

そして2021年、「一年の計は元旦にあり」ということで

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と、呟く🐤。言ったからには成し遂げたい訳で...

もともと僕は走力も大したことなくトレランでも下位にいる普通のオッサンで巡行速度もかなり遅く、100kmや100マイルレースはやっと完走したレベル。

伸ばすところは読図しかない!(←走力も伸ばせよ)

今年はバディ(OMMでの)も誘ってオリエンテーリングでもっと鍛えようと、正月3日から大阪遠征、その後も県外でのオリエン大会にもいくつか出場したり、YouTubeでオリエン動画を見て研究したり、ラップセンターで反省してみたり、マイEカード購入して一端のオリエンティア気取ってみたり、僕らなりに精力的に取り組んできました。

またそれが楽しくて、普段、喜怒哀楽を示さないバディでさえもオリエンテーリングにのめり込む始末。顔の濃いオッサン二人(バディも濃い)で大会に参加するとよく受付で「え?お前らがオリエンやるの?」みたいに不思議な顔をされますが、空気読まずにME走っちゃったり、そのうちクラブ名や有力選手の名前なんか覚えたり、大会に行くと「あのgoproサイ〇ーさんじゃね?」「あれス〇さんじゃね?」「○○さんと挨拶交わしたぜ」「今日は○○クラブ1人倒したな」とかもう楽しい楽しい。

こんなオッサンの姿を温かく見守ってくれている(思い込み)オリエンティアの方々、大会で声かけてもらったりTwitterで絡んでくれたり、僕の育った環境ではまず知り合うことはないような世界に住んでる博識な方々ばかり、そしてみんな紳士的だしかっこいいのよ!僕から見れば皆ヒーロー的な存在なわけで、とにかくコイツら凄え!(語彙力 

 

目標達成 (←まぐれ)

そんなオリエンティア達に各大会やSNSで揉まれ、少しは進歩したのかな?(してない)

先月開催されたOMM JAPAN 2021 MOTOSUKO straight ELITE 僕らの力ではワンミスでノックアウトされるだろうと踏んでたところを制限時間ギリギリですが完走!!!

オリエンやってて良かったぁ!

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カッコイイポーズも思いつかないボロボロなオッサン2人

Day2途中、樹海でミスってもうダメかと思い、大会数日前にTwitterでつぶやいた「マイク&トニー樹海に散る」が頭をよぎるが、諦めずに走り切り滑り込みセーフ!

いやぁ、オリエンは裏切らない!オリエンテーリング様様です!

最初はトレイルランナー目線で見てたOMMも、今では確実にオリエンティア目線となり、今年のELITE優勝もオリエンティア柳〇さんペアっていうのがまた嬉しかった。ストB優勝の(そ)ペアも然り。ストA優勝の森〇さんも確か、広島のオリエン大会で蹴散らされた記憶が…(別人だったらスミマセン)

ここまで書いて分かるように、もう完全にオリエンテーリングの虜でオリエンティア気取りな訳ですよ。僕は多趣味(中途半端)で、テンカラ釣りやMTBもやったり、どのアクティビティも飛び込んでみると新鮮で魅力的なんだけど、オリエンテーリングの世界は特別刺激があり依存性が強いように感じました。上手くいかないときも楽しく、仕事中もどこか近郊で大会ないかなと、つい検索してしまうような中毒者に…

 

言いたがり

オリエンテーリングは閉鎖感もなく子供から大人(僕のような輩)まで参加でき、上を見ると、しっかり跳ね返される、とてもチャレンジングで楽しいスポーツだと思うのですが、九州ではあまり盛んではなくオリエン人口も少ない現状が寂しく思われます。

幸い、九州でもオリエンテーリングを盛上げようという先輩がおり、練習会など開催していただいてたのですが、それでは飽き足らず、最近では周りのトレラン仲間や、山で知合った仲間にオリエンの楽しさを懇々と伝え、自身でも初心者向けに練習会まがいなことをやり、オリエン大会出場を斡旋する始末。

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練習会の風景、熱心な参加者(仲間)たち

とにかく伝えたい。言いたい。 「オリエンテーリングは楽しい!

今後は地元、北九州オリエンテーリング協会さんの伝統の火を絶やさないように、なにかしらお手伝い出来ればなどとも考えております。(協会員ではない人見知りですが)

皆さん是非!九州のオリエンテーリング大会にもご参加ください!

 

我に返る

しかし、冷静に考えるとなぜ僕がここに文字を綴っているのか?(←大した内容ではないが)オリエンテーリングにのめり込んだのもこの1,2年だし大会で優秀な成績を挙げたわけでもなく、大会自体開催が少ない九州に住んでるただの中年ですよ?

無知なままオリエンを始め、今年の7月に「テンカラ(釣り)もオリエンも両方できるじゃん!」と申込んだ札幌OLC大会、当然叩きのめされましたが、思い出に残る素晴らしい大会でした。

その時、お声をかけて頂いた田中(基)氏、聞けば僕のライバル(←失言)であるOL王子の仲間で、何を思ったのか11月初旬、こんな中年素人の僕に掲載のオファー、軽いノリで承諾した僕が馬鹿でした、しかものAdvent calendarですよ…裏の裏、そのまた裏くらいでお願いしますよ……(恨)

しかし、嬉しかった。「お前もオリエンティアだ」と認められた様な気がして、とても嬉しかったです。ほんとにありがとうございました!

これからも空気読まずに上級クラスにエントリーし、まんべんなくツボっていく所存でございます。

 

そろそろ

これ以上書いても何も出てこない(頭空っぽ)のでこの辺で、でもまあこれが40過ぎてオリエン始めた中年野良ティア(asamap命名)の今の気持ちです。

 

オリエンティアの皆様へ

こんな私にお声をかけて下さったり、SNSなどで絡んでいただいている方々、皆様のおかげで今年一年オリエンテーリングを楽くやらせて頂けました。まだまだ知識も浅くオリエンの不文律なども理解できていないような、中年野良ティアですが今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。本日はお目汚し失礼いたしました。

 

最後に

僕がここにいる理由?

オリエンティアだからさ!  (←寒っ)

 

 

補 足

自分達(皆中年)で勝手に「CCC」(コンパス直進クラブ)などというクラブを結成し、CCC所属で大会にエントリーしたりワイワイやってますのでどうぞよろしくお願い致します。

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我々はCCC(コンパス直進クラブ)です!

 

 

 

私の登りが速くなった理由(わけ)

オリエンティア Advent Calendar 2021 6日目

「私の登りが速くなった理由(+語りたいこと)

 

はじめに

東北大学2015年度入学の高橋友理奈です。2年連続で依頼を受けましたので執筆させていただきます。深く考えずに喋るのは得意な方ですが、考えをまとめて話すことや文章を書くことが苦手なので大目に見ていただけると幸いです。今回は私の登りが速くなった理由と、そこから派生して語りたいことを思うままに話していきます。途中で論点がどんどんずれていきます。ご了承ください。よろしくお願いします。

 

☆学生時代のオリエンテーリングについて

学生時代の私はいわゆる巡行芸人でした。(しかも巡行芸人のくせに道走りとスプリントが大の苦手でした( ノД`))そんな私ですが負けず嫌いの性格が功を奏し、インカレロングWF39位・ミドルWF33位が、インカレ選手権の部や全日本大会21Eクラスで入賞するレベルまでに到達しました。JWOC、WUOC、AsOCと国際大会にも挑戦させていただき、まさにオリエンテーリングが学生生活の主軸でした。

ちなみに学生時代は毎週末必ずオリエンテーリングをすることで下手さをなんとか補っていたのですが、卒業し頻度が減った途端にさらに下手になってしまいました。

 

☆スカイランニングとの出会い

大学卒業後すぐに、スカイランニングという競技に出会いました。

「地図を読まなくていいゆりなに向いたスポーツがあるよ!」と東北大学のY太郎先輩にお声がけいただき、最初に出場した粟が岳スカイランニング(ワールドシリーズ戦)で5位入賞&賞金1万円をGET✨しました。(しかもスタート地点を間違えて1.5kmも長く全力を尽くしました←)

その時に「この競技は自分に超向いているかもしれないΣ(・ω・ノ)ノ!」と思ったことがスカイランニングをはじめたきっかけです。

 

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びわ湖バレイスカイラン2019(VK)ゴール後の1枚
お手軽に絶景を楽めることもスカイランニングの魅力のひとつ✨
(当時の太腿の筋肉がスカイランナーとしては一番理想的)

 

スカイランニングとは

『山岳などを垂直方向に駆け登る、駆け下る速さを競うスポーツ』です。簡単に言うと快速登山でタイムを競うイメージです。

※水平方向の移動が伴うトレイルランニングとは区別された競技です。

スカイランニングについて詳しくは、2019年度のアドベントカレンダーの初日に公開された、オリエンティア軍団・有賀さんの投稿をご覧ください。

t.co

 

「登りセクションの速さ」を競うバーティカルキロメーター部門において、2019年の全日本選手権で準優勝を果たし、その結果を受け、今年7月にスペインで開催された世界選手権2020(コロナ禍により1年延期)にも日本代表として出場予定でした。

本当は、、去年アドベントカレンダーの執筆依頼を受けたときからスカイランニング世界選手権の話もここに書きたいなと思っていました。

「予定でした」で、出場が叶わなかった理由は、出国前日に自転車に乗っていて下り坂のヘアピンカーブで滑って顔から転倒し、「鼻の下を5針縫う」「前歯を3本折る」など、とんでもなくしょうもない怪我をしたからです。

(なんという運動音痴でしょうか…)

 

応援してくださった皆様、本当に申し訳ございませんでした。この場をお借りして改めて謝罪させてください。

 

(ちなみに私の上の前歯は保険適用の1本5千円の被せ物により元々の歯並びよりきれいになりました...)

 

さて前置きはこのあたりにして、本題に入ります。私の登りが速くなったわけを紹介しつつ、登りを鍛えるとオリエンテーリングにもすぐに活かせるよ!という話をしていきたいと思います。

 

私の登りが速くなった理由

1.東北大学学友会オリエンテーリング部の練習環境

東北大学は自転車で行ける距離にテレインを複数所有しており、週末に山でオリエンテーリングができる環境が整っています。

大学1・2年生の頃は毎週末にママチャリを10~20km漕いでテレインに行き、ロングレース走るという、入学前に思い描いていた✨キラキラJD✨とはかけ離れた生活を送ることに...。

さらに東北のテレインはゴツくて薮いので、フィジカル面と精神面どちらも鍛えることができました。

 

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東北大学所有テレインの一部
代々の先輩方が残してくださった財産です。
どのテレインも大学から自転車で行ける距離にあります🚴

 

また、東北大学青葉山キャンパス(クマ🐻やイノシシ🐗がしょっっちゅう出没します)の裏には、不整地を走る練習にもってこいのトレイルがあります。

・トレイルコース(通称:金博) 往復5km↑290m

・インターバルに適した不整地の坂(通称:太田坂) 400m↑50m

ここで合トレが頻繁に開催されたり、研究室をよく抜け出したりして走っていました。

 

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住んでいたアパートと大学の間にトレイルコース(通称:金博)があったので、
よく登校ランとしても利用していました。

 

毎年年末に行われる冬合宿も、なかなかの強度でした。

静岡テレイン🗻で4日間の日程で行われることが多く、レース・サーキットのほかに恒例のファシュタも必ず行っていました。

学生時代は冬合宿の強度の高さに対して、1ミリもきついと思わなかったことが不思議でなりません。

これらが「東北大はゴリラが多い」という言われる所以ですね。。

 

2.ナビゲーションが下手すぎたから

私の場合、ナビゲーションが下手で律速になってしまうことが多く、特に平らな部分ではスピードをセーブしてオリエンテーリングをしていました。

(速いスピードを維持したままのオリエンテーリングを完成させたいと思っていましたが、どうしてもどこかで飛んでしまい、完成させることはできませんでした。。)

一方、登りは体力が律速になってくれるので、全力で登ってもナビゲーションが追い付き、ミスに繋がることが少なかったです。その結果自然と登りの区間を頑張るようになり、登りが速くなったというのが私の仮説です。

学生時代は地形がはっきりしていてナビゲーションが比較的容易なゴリラテレインが大好きでした(笑)

一方、最大の目標にしていたインカレは難易度が高く、特に女子のロングは他の大会と比べて距離も短いうえにアップ率も低いことが多かったため、もっと走らせて登らせて、ミスを挽回できるところ増やしてほしい!と切実に思っていました(笑)

 

3.筋肉と走り方

おそらく私は鍛えると筋肉がつきやすい体質です。

そして斜度によって以下のように脚の筋肉を使い分けています。

・斜度の急な登り➡太腿の大きな筋肉を使ってパワーハイク(大股で歩いて登る)

・斜度がやや急~緩い登り➡太腿にプラスしてふくらはぎの筋肉も取り入れながら小刻みに走る

しっかり筋肉を使って登ることができれば、筋肉と登坂力を鍛えられると思います。

☆走り方のポイント

パワーハイクではかかとからしっかり地面を蹴り前傾・大股で力強く進むこと、やや急な登りを走るときはつま先で着地し小刻みに腿上げをするイメージがポイントです。コンクリートなど反発の強い坂を登るときはかかとから設置し、地面からの反発を前に乗せるイメージで走ると速いです。

 

◎登りの速さはオリエンテーリングですぐに活きる

オリエンテーリングもスカイランニングと同じで速さを競うスポーツなので、足が速くて体力があった方が勝負に勝ちやすいですよね。

特に登りを課題としている人は多いのではないでしょうか。

登りが速くなる分には、ナビゲーションスピードを上げる必要もないので、手っ取り早くタイムを縮めることができます。

平日に陸上トレーニングを取り入れている人が多いと思いますが、平地と登りでは全く走り方が異なりますので、登りに特化した練習(坂インターバルなど、不整地だとなお良い)も取り入れることをおすすめします。

 

 

一周まわってオリエンテーリングがやっぱり楽しい!

学生時代の私は上達して勝負に勝ちたいと強く思っていましたが、「地図を読んでナビゲーションをする」というオリエンテーリングの本質を楽しめてなかったと思います。

勝つために競技に打ち込み、レースで速かったら嬉しい、遅かったら悔しい、つまらないと思っていました。

しかし、大学卒業後スカイランニングという他競技に取り組んだことで、

「地図を読む」「ルートを決める」「ポストにアタックする」

という、自分に対して常に判断力が求められるオリエンテーリングの本質的な楽しさに気が付きました。今は「難しいレッグで頭を使い、上手くポストに辿り着けたとき」に純粋に嬉しさを感じます。

学生時代は競技の本質を楽しめていなかったと思うと述べました。しかし、複雑な要素が絡み合ったオリエンテーリングは奥が深く、一筋縄ではいかない競技だからこそ、時には悩みながらも上達することが楽しくて打ち込んでこられたのだと思います。

現在は平日に一色淡な日々を送っていることも影響しているのか、週末にをフル回転させる刺激的なオリエンテーリングというスポーツを、“純粋に”、“気楽に”楽しむことができています。

(自分は人と話すことが好きなので、オリエンテーリング仲間とお喋りするのが楽しいこともオリエンテーリングを続けていきたい理由の一つです。)

 

最後に

せっかくの機会なのでスカイランニングの魅力も以下に述べますね。

★スカイランニングの魅力★

・絶景をお手軽に楽しめること

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蔵王スカイランニング
蔵王連峰御釜の展望が最高でした。今年はコロナ禍の影響でJSA登録選手のみの縮小開催となってしまいましたが、来年以降みなさんに一番におすすめしたい大会です。

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鹿島槍スーパーバーティカル
雪上のスカイランニングもありますよ⛄

 

 

・大会演出の華やかさ

気分の上がる会場BGM、スタート時に全員名前で紹介される、

大会のダイジェスト動画がYouTubeで公開される(スカジャパTV)など、

オリエンテーリングの大会では見られない華やかさがあります。

オリエンティア軍団のYoutubeInstagramTwitter

ぜひチェックしてみてください☆)

 

・走り切った後の達成感(日ごろのストレス発散)

走って追い込んだ後の達成感がたまりません。

特に、私的には登りを頑張ることがストレス発散に最適です。

実際に長く走ったあとには幸福を感じるホルモンが出るそうですね。

まさに健康的なアルコール🍺です。

 

また、オリエンティアでフィジカルに自信がある!という人は、スカイランニングで活躍できるかもしれません。実際に国内外のオリエンティアでスカイランニングの大会で活躍している選手はたくさんいます☆まだスカイランニングをやったことがないよーという方はぜひ一度参加してみてください😊

 

個人的には、オリエンテーリングとスカイランニングの両方に取り組んでいると相互の競技に良い影響を与え合うと感じています。どちらの競技も、体力が持つ限り楽しく続けていきたいなと考えています。

 

おしまい

ISOM!地図は面白い!

はじめに

こんにちは〜、Karin Nemotoと申します。主催者から声がかかり執筆することになりました。特に自己紹介することはありませんが、強いて言えばサンスーシという地域クラブに所属しています。あともう少し強いて言うならばば相対的にオリエンテーリングオタク【どういうタイプの?】だと思います。

さて、今日のテーマはISOMで行こうと思います。正直裏向けのテーマかな〜と思わないでもないですが、どうも主催者にはオタクっぽい記事が期待されていないわけではないようなのでこれでいきたいと思います。

ISOMってなんすか

さて、みなさんはISOMについて知っていますか?International Specification for Orienteering Mapsのことです。なんのことかさっぱりですね。昔所属していたクラブの会長は「地図がないとオリエンテーリングができない」と言っていました。その通りです。さて、その地図に書かれている記号ってどういう基準で使われているのでしょうか?ちゃんと全世界共通じゃないと困っちゃいます。そこでこのISOMという文章にO-mapで使われている記号の定義が記されているというわけです。

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ISOMに記されている記号の例。私が嫌いな記号の一つであるこいつを選びました。ちなみに私の1個下の学年の人たちは記号の前についている404などの番号を言えば特徴物名が分かるらしい。

(こわい、ISOMを毎日音読している成果ですね。)

と、偉そうに説明しましたがオリエンティアの半数くらいはこの書物を眺めたことがあるのではないでしょうか?でも何度もじっくり読み込んだことのある人は少ないと思います。そこで、この記事ではISOMってすごいんだぞ!O-mapってよくできているんだぞ!っていうことをアピールしていきたいと思います。と、ここでも偉そうに言いましたが独学ではあるので嘘をついてることがあるかもしれません。ご了承を。あと特にオチとかはないので興味がなければ今日ははずれの会だと思ってそっとブラウザーを閉じてください。

ISOMのここがすごい!

記号の色についてちゃんと意識したことがある方がどれほどいるか分かりませんが、しっかり系統だって色付けされています。


茶色→コンタなど地形に関わる記号(土の色)
黒色→岩に関わる記号
水色→水に関わる記号
黄色・緑→植生に関わる記号(太陽(というかオープン)・藪の色)
黒色その2→人工物に関わる記号

イメージともバッチリ合いますね!特にオリエンテーリングを始めたばかりの人にこれを教えてあげると記号にも多少とっつきやすくなるのではないでしょうか?

  • 記号の表現方法

危なかったり通れなかったりする特徴物は目立って欲しいので太く、そして濃い色でしっかり強調しています。以下に201通行不能ながけ、301渡れない水域、410藪(通行困難)←D藪と呼ばれる?の記号を貼っておきます。輪郭をつけてその輪郭を太くするなんてやり方もありますね。

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(これから記号の写真を掲載したりしますが、基本的にISOMのスクリーンショットなので赤い線が入ったりしています。)

そして、相対的に強調しなくていい記号は細くしたり、ダッシュ記号にしたりと相対的に目立たないようになっています。道の例が分かりやすいですかね。(スクリーンショットなので絶妙に比率がおかしい可能性はある。以下同様。)

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一番上からランク1,2,…,6(←道ってみなさんどういう呼び方をするのでしょう?)。
たしかに徐々に細くなってダッシュの間隔が広くなってます。

いろいろ工夫があるわけですね〜なるほど〜。

ところで

このように、記号を考えた人はあれこれ色々なことを考えながら記号を決めていったんでしょうね。賢い。とりあえずISOMの日本語訳へのリンクを貼っておくので気になった方は色々読んでみてください。

>>ISOM2017

さて気になってISOMを見にいった人は片手で足りるくらいだと予想していますが、ISOMを見ると記号の説明がなかなか始まりません。最初の記号である101等高線(主曲線)はなんと13ページです。なーにをぐだぐだ12ページも書いてるんでしょうね...

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13ページから始まる記号の定義

 

いやいやいやこの無駄と思える最初の12ページにこそISOMのエッセンスが詰まっていると言っても過言ではないのです!

個人的に味わい深いのは2.6 総描と判読性(P6)、2.7 精度(P7)、2.11 最小寸法(P9)あたりですかね。総描は19日の裏アドベントカレンダーにお任せするとして、精度については「 絶対高度の精度は、オリエンテーリング地図では必ずしも重要ではない。一方、隣接する特徴物間の相対的な高度は可能な限り正確に表すことが重要である。」 という一節が良いですね。オリエンテーリングは結局特徴物の相対的な位置関係を用いてナビゲーションするから厳密に正しい必要はないですよ〜と(調査するのも大変だ)。その代わりお互いの位置関係はしっかり表現してね〜ということですね。考えてみれば当たり前だけど言われないとなかなか気がつかないなと読んでいて思いました。

最小寸法は次の節にします。

最小寸法!

  • 最小寸法

あんまりにも小さい記号だと走って地図を読んでいても何が書いてあるのか判読できませんよね。そこで、藪といった面状特徴物には面積/幅が、および道や植生界といった線状特徴物には最小長さというものが定められています。最小幅については省略しますが、例えば藪の最小面積は以下の通りですね。

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それぞれ現地では15×15 m、10.5×10.5 m、8×8 m

 

薄いB藪から濃いD藪にかけてどんどん最小面積が小さくなっていきます。 そりゃあ薄い色(B藪)の方が判読しにくいですからね、最小面積は大きくしないと見にくいです。逆に濃い色(D藪)は判読しやすいので相対的に小さいサイズでも許容されると。

あとは516柵と517崩れた柵も比べてみるとこんな感じです。

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それぞれ現地では22.5 m、55 m

 

崩れた柵は破線で表される記号なので2ダッシュ存在しないと柵の記号と区別できないですね。というわけでこんなに長くなってしまっています。 いや〜こういうのもよく考えられていますね〜。

さて、ここで思い出したいのが先ほど述べた「危なかったり通れなかったりする特徴物は(中略)濃い色でしっかり強調しています。(中略)そして、相対的に強調しなくていい記号は細くしたり、ダッシュ記号にしたりと相対的に目立たないようになっています。」ということです。これと最小長さ・面積との関係を考えてみると...?

前者の目立って欲しいやつは濃い色で書いてあって現地で小さいものも地図に書かれています。良いですね〜。そして後者の目立たないものは現地で小さいものは地図に書かれていないというわけです。目立たない特徴物はただでさえ目立たないのに小さかったら余計にナビゲーションに使えないですからね。合理的だ(と私は解釈しています)。

  • 最小間隔!

ここで説明した最小寸法の仲間たち(最初長さ・最小面積・最小幅)以外にも最小間隔というものもあります。まあこれについては写真を見てもらうのが早いでしょう。

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右: なんか記号がくっついててよく分からないなー :(
左: 記号がみやすい! :)

こういうことですね。くっついていると見にくい。右側なんてこうやって止まっている画面を見ててもちょっと見づらいのに走っている時には見えるだろうか、いや見えるはずがない。 ちなみにだいたい0.15 mm離せばいいことになっています。これくらいちゃんと離すと見えやすさが格段に違うんですよね〜。この間隔を決めるのにどれほどの議論があったのか気になりますね(対して議論されてなかったりして。うーんこれくらいなら見やすい!みたいな笑)。

あと記号の実寸の話とかしたいと言えばしたいけど長くなってきたしこの辺りで。あと書く時間がない。

おわりに

さて、どれほどの方に読んでいただいているのか分かりませんが少しでも多くの人にISOM(というか地図?)って面白いな〜よく考えられているな〜と思ってもらえれば嬉しいです。 でもこうしてみるとあんまり大したこと書いてないですね。

あ、蛇足(というかテクニカルな話)ですけど今日書いたことはあくまで「原則」です。千差万別あるテレインを1つの基準だけで運用するのは難しいと思われるので物にはよるけど多少の逸脱はOKのはずです。大事なのはテレイン全域で一貫した基準で地図が作成されていることですね。 規則も大事だけどなんのための規則なのかを理解するのはもっと大事ですね!

オタクのつぶやき

これで終わりにしてもいいんですが、最後にこの項目ではISOMのニッチそうなことを書くという誰得なことをしていきます。

  • 穴の記号について

穴の形をした記号はいくつあるでしょうか?答えは112穴、203岩穴・横穴、303小さな池の3つです。これだけでも十分ニッチかもしれませんが、ここでISOMの最終ページを見てみましょう。記号の厳密な定義が記されています。そしてよく見るとこれらの記号は全く同じ形をしているわけではないんですね(下の図の112, 303と203に注目)。

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このページを見ればすぐに分かることですが、もっと言えば緑の×・○と黒の×・○もサイズが違います。

  • 岩穴と横穴

こいつら同じ顔しています。

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岩穴と横穴の双子

 

ISOMには「位置は記号の重心とし、この記号は北に正置する。ただし明瞭な入口のある横穴の場合、記号は横穴の開口部の方向を向けて表記する。」とあります。これ、開口部が真北向いてたらどうするんだろう?とずっと思っています。ちょっとだけ記号を傾けて横穴だよ〜ってアピールするのか?まあナビゲーションに影響があるかと言われると微妙だけど。 というかそもそもなんでこいつら同じ記号なんでしょうね。歴史的な経緯があるのかもしれませんが日本で横穴にあまり馴染みのない生活を送ってきたので私はうまく解釈できていません。

なんか凹んでるものの話ばかりだ。この記号が地図上に占める面積を現地での面積に置き換えるとなんと10.5 m×12 mにもなるんですね。でかい!しかも「5 m×5 mよりも大きな穴は記号104(土がけ)を用いて誇張して表記することを推奨する。」とか書いてあって地図上に占める面積がもっと増えちゃいますね。はい、とくにオチはありません。まあこんな感じで地図記号は現地のものを誇張して紙面上で大きなサイズを占めているんだよ〜ということはちょっとアピールしたかった。

  • 711 通行禁止のルート

ISOMから引用しておきます。 「通行してはいけないルート。競技者は通行禁止ルートを横断することは許されるが、それに沿って通行することは許されない。(訳注:競技者は)通行禁止のルートを利用してはならない。

  • ISOMへの不満(というか最小寸法についての違和感?)

素人考えかもしれませんがISOMへの不満もあります。例えば516柵と518通行不能の柵の最小長さを比べてみましょう。

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現地では22.5 mと30 m

 

なんとなく直感的には、通行不能な特徴物の方が大事だから現地で小さいものも取ってあげた方がいいのかなという気がしてしまいますが実際には通行不能の方が最小長さが長いですね。

あとは湿地も。307渡れない湿地と308湿地を比べると...?

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現地では112.5m2と45 m2

やはり通行不能の方が広い最小面積になっています。 いや、こうなってしまう理由は理解してはいるんです。こういう通れない特徴物は地図上で目立たないといけないからタグを2本にしてみたり枠をつけたり線を太くしています。それゆえにあんまり小さいとつぶれちゃったりして結局なんの記号か分からなくなっちゃうという。 ということで頭では理解できるけどなんとなく直感とは反するよなーとは思っています(地図で書けない危ないところにわざわざ青黄テープ巻くとかよくありますもんね)。

もっといえば504軽車道(ランク3と呼ばれる?)の最小長さは94 mでがその1個下のランクである505徒歩道の最小長さ64 mと比較してべらぼうに長いのも気に入らないですね(505徒歩道の最小長さは日本語版ISOMに誤植がある)。これも504軽車道は太い上に破線の記号なのでしょうがないのですが。

今度こそおーしまい!

編集後記

  • どういう層を読み手とするのかが難しかった。どこまで専門用語を説明すべきか...あと説明が冗長に思われる箇所もあるのかもしれない...
  • 記号の呼び方が年代や地域によって違いそう。
  • パソコンがmacだとこういう記号について語るときには面倒である。
  • 最近真面目にISOMを読む機会が少ないので知識が減ってしまったような気がする。
  • 結局ISOMに関わることをぐだぐら書くだけの会みたいになってしまった。
  • おわりおわり〜